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【イベントレポート】“朝活”で、脳と心そして体をセルフコンディショニングする習慣を身につける

「Startup Hub Tokyo」では、起業に役立つセミナーやイベントを定期的に開催しています。2017年9月28日、朝7時30分より「【連続講座】Good Morning! スタハ ~起業家のためのマインドフルネス~」が開催されました。

8月から2ヶ月間、8回にわたって行われた講座の最終回。当日はあいにくの雨模様でしたが、それが参加者の足を止めることはありませんでした。連続講座を通じて親しくなった参加者はいつものように集い、講師のガイドに導かれながら、瞑想やグループトークなど充実した“朝活”時間を過ごしました。

欧米企業やスポーツ選手も取り入れる「マインドフルネス」とは?

このイベントのキーワードは、「マインドフルネス」。自身の身体や気持ち(気分)の状態に気づく力=“セルフコンディショニング”を育むプログラムです。日々のイライラやモヤモヤを解消し、脳と心の状態を整える効果があるとされ、最近では多くの欧米企業やスポーツ選手がパフォーマンス向上のために取り入れています。

これからまさに新しいことを始めようとしている起業希望者に「マインドフルネス」は親和性が高いことから、この連続講座が企画されました。多くの参加者が集まり、この日は好評のうちに迎えた最終回でした。講師は、マインドフルネスの能力開発メソッド「SEARCH INSIDE YOURSELF」認定講師である荻野純也氏です。

瞑想とグループトークでこの1週間を振り返る

朝7時すぎ、雨の中、参加者が三々五々集まってきました。7時30分、荻野氏の挨拶のあと、まず行ったのはこの1週間を振り返る瞑想です。荻野氏のガイドに沿って、目を閉じ、椅子の背もたれを使わず背筋を伸ばして肩を引いて座り、姿勢を作ります。そして、鼻で行う呼吸に意識を集中しながら黙考します。降り続く雨の音が聞こえてくるほど静かな時間でした。

ときおり、荻野氏が小さな声でガイドを提供します。「息を吸うときにフレッシュな空気が体に入ってくることを、吐くときは自分の体がリラックスしていることを感じます。…今度は自分の意識を体全体に向けます。体がリラックスしているかどうか、体温は温かいか冷たいか。…今日の体調はどうか。自分の体、肩の凝りなどはどうか。…最後、この1週間を振り返ってどうだったか。今週、どのように過ごしているか。自分の中で振り返ります」

しばらくして荻野氏が澄んだ鐘の音を鳴らすと、参加者はそれぞれのペースでゆっくり目を開けました。ここで改めて挨拶タイムに入り、続いてグループに分かれて、この1週間の出来事を共有します。できるだけ今まで組んだことのない人とグループになることが勧められました。椅子を動かしながら自然とグループを作り、グループタイムを開始しました。一様にリラックスした様子で、誰かが話をしているときは、他の人はうなずきながらその話にしっかり耳を傾けます。

6分間のグループタイムが終了すると、参加者全員で1週間の振り返りやマインドフルネスを行っていて気づいたことを共有します。

荻野氏が週末に長野県・白馬村で稲刈りをしたことについて「そういう時間を持つことで普段の生活をリセットできた」と語ると、参加者の一人が「そのリセット、精神的には習慣化できていた気がするけど、今まで身体的にはできていなかったことに気づいた」と語りました。荻野氏は「そのように疲れがたまっているということに気づくことが大事。あまりに日常に追われると、疲れがたまっていることに気づかず、いつのまにか病気になったりします」と相槌を打ちました。

また別の参加者は「自分の得意なこと、得意でないことがよりはっきり意識できるようになり、これは自分がやるべきだ、これは自分がやるべきじゃないと判断できるようになった」と発言しました。マインドフルネスは、自分再発見のプロセスでもあるようです。

今度は少し長めの瞑想で8回の連続講座で得た収穫を考えてみる

続いて、この連続講座で一番長い約20分の瞑想を行うことになりました。そこでこの2ヶ月間を振り返り、その中で得たものは何か(得たものがなくてもよい)、今後とも続けていきたいことは何か、を考えてみます。再び目を閉じ、姿勢を正して静寂の中へ。小声で荻野氏のガイドが提供されますが、必ずしもそれに沿う必要はなく、自分で選択するよう勧められます。

「呼吸は、吸い始めから吸い終わりまでしっかり注意を払います。…または呼吸の数を数えてもいいです。その日その時の自分がやりやすい方法を選択してください。…振り返りのポイントは、ジャッジしないこと、判断をしないこと。ダメだなあ、できてないなあ、などというのも、よけいなジャッジメントです。…自宅で 瞑想される場合も、あるがままの自分を受け入れてください。…自分の注意がどこに向かっているか、呼吸か、雑念か、注意のベクトルに気づいてください」

鐘の音で目を開けたら、再びグループに分かれて2ヶ月間の振り返りを共有します。この時間はある意味で、思考の言語化という役割を担っているのかもしれません。会場全体に和気あいあいとしたなごやかな会話風景が広がっていました。

そして、最後に参加者全員で8週間を振り返ります。その中で、参加者の一人が「マインドフルネスを通じて、コンパッション(思いやり)に行き着いた」と語りました。グループトークで他の参加者が話すのを聞いて、 “そういう考え方もある”と思えるようになったのだそうです。

また、別の参加者は「マインドフルネスに出会えたこともよかったし、最初はぎこちなかったけれど、参加者と自然に会話できるようになったし、朝ごはんも楽しかった(笑)。これからは頭の中の整理にマインドフルネスをうまく活用していきたい」と語っていました。

毎回趣向を凝らした朝食も人気ポイント

この連続講座のもう一つの人気ポイントは朝食。毎回内容の異なるメニューが提供され、この日は具だくさんのスープとパン、そしてサラダでした。

参加者は慣れた様子で一つずつピックアップ、立食スタイルで会話に花を咲かせつつ朝食時間を楽しんでいました。もともと友人だったのかと思うくらい親しげな様子でしたが、この連続講座を通して仲良くなったそうです。

お互い起業希望ということもあって、すっかり意気投合したとのこと。ある参加者は「2ヶ月間、マインドフルネスを続けて、ささいなことで怒ったり、イライラしたりしなくなった。心穏やかに日々を過ごせるようになったことがよかった」と語り、これからも何らかの形で継続していこうと参加者同士で話し合っているとのことでした。

・講師

荻野純也 氏/ 一般社団マインドフルリーダーシップインスティテュート代表理事、株式会社ライフスタイルプロデュース代表取締役

一般社団マインドフルリーダーシップインスティテュート代表理事。株式会社ライフスタイルプロデュース代表取締役。Googleで生まれた脳科学とマインドフルネスの能力開発メソッド「SEARCH INSIDE YOURSELF」の認定講師であり、日本でSIYプログラムを初めて開催。リーダーシップ開発、組織開発の分野で、上場企業からベンチャー企業までを対象に、コンサルティング、エグゼクティブコーチングに従事。外資系コンサルティング会社勤務後、スタートアップ企業のIPO担当や取締役を経て、現職。「マインドフルネスメソッドやホールシステムアプローチ、ストーリーテリングなどの手法を用い、組織リーダーの変容を支援し、会社や社会の変革を図っている。関連書籍に、『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方 ハーバード、Google、Facebookが取りくむマインドフルネス入門』(共著、日本能率協会マネジメントセンター)、『サーチ・インサイド・ユアセルフ』(監訳、英治出版)、『マインドフル・リーダー 心が覚醒するトップ企業の習慣』(監訳、SBクリエイティブ)、『スタンフォードの脳外科医が教わった人生の扉を開く最強のマジック』(解説、プレジデント社)、『たった一呼吸から幸せになるマインドフルネス~JOY ON DEMAND(ジョイオンデマンド)』(監訳、NHK出版)、『マンガでわかるグーグルのマインドフルネス革命』(制作協力、サンガ出版)がある。

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